2011年12月21日

【時事】スキャン代行業者提訴は論点が間違っている

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スキャン代行業者提訴で作家7名はかく語りき - 電子書籍情報が満載! eBook USER

今日はスキャン代行業者を作家先生方が提訴した件について。

■スキャン代行業者の違法性って何?

スキャンすることと、スキャン済みのデータを違法アップロードすることとは別でしょう?スキャン代行作業の違法性が理解できない。私が家の書庫にある本や雑誌をまとめて自分のためだけにスキャンをお願いするのも、違法の業者を利用したことになるわけ?

■時代の流れに抵抗を続ける出版業界

この訴訟が、出版社がやっているものだったら、何となくわかる。「俺たちの商売を邪魔するな」っていうことだよね。だけど、作家先生方が提訴っていう流れはなぜ?結局、あなたたちは出版社に取り込まれたんでしょ?出版社は、人気の東野圭吾を前面に出せば勝てると思ったんでしょ?

相変わらずの「反・電子書籍」の雰囲気を感じた。出版社が、作家を味方につけた演出にしか見えない。

■レコードレンタル黎明期を振り返る

1980年代の中頃に起こった「レコードレンタル業の是非」をめぐる論争を思い出した。レコードは買うものと相場が決まっていたところに、レンタルというビジネスが出てきて、当時高校生だった私は小躍りしながら通い詰めたものだった。

あの時の雰囲気に似てる。

レコード業界が「レンタルなんてけしからん!」ってわめき散らしてた。国会を巻き込むほど大騒ぎ。事業差し止めの裁判も起きたのではないかな?でも、今どうなってる?正しくお金が回る仕組みが確立され、その時代に合った扱い方ができるようになった。レンタル業に異議を唱えるアーティストはいない。

目的地は決まってる。近道するか、遠回りして無駄な時間を過ごすのか、いずれかしかない。

■「本の価値」=「印刷物」ではない

紙の本はなくならない。それはわかってる。CDというパッケージが(減りはしても)無くならないように。ただ、流通の主流ではなくなるでしょう。電子書籍化は止められない。amazonの味を知った我々が、amazon以前の時代に戻れないのと同じ。

作家たちが「紙の本が切り裂かれている、ショックだ、心が痛む」みたいなことを言っているのにはものすごく違和感を感じる。

「本」って何ですか?思いを文字や挿絵で表現したコンテンツじゃないんですか?「紙に印刷する」という行為は、出版社が媒体として今まで紙に印刷していただけじゃないんですか?

作家が直筆で書いた「本の原稿」のことを指して言うならわかるけど、この場合は違うよね。紙の本を先生方が一冊一冊プリンタで印字したわけではないでしょう?

■正しい道ができれば自浄作用が働く

そんなくだらないことに時間を使ってないで、さっさと電子書籍の流通を始めてお金が回る仕組みを作ってくださいよ。

ジョブズがiTunes Music Storeを作ったあと、横行していた海賊版の音楽データがスーッと消えていったように、正しい流れを作りさえすれば、こんな商売(スキャン代行業者)は(放っておいても)自然に消滅していくんだから。

以上。

□参考(レコードのレンタル業が認められるまでの経緯)
日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合 - Wikipedia
大浦清一 - Wikipedia
posted by Sakak at 18:04| Comment(4) | TrackBack(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。大仏です。

>そんなくだらないことに時間を使ってないで、さっさと電子書籍の流通を始めてお金が回る仕組みを作ってくださいよ。

全くそう思いますね。早く手軽に便利に読める電子書籍を流通させて、作家もそっちに参加すれば良い。自炊より便利な方法が広まれば、自然と下火になると思います。
Posted by 大仏 at 2011年12月21日 19:45
Sakakです。大仏さん、お久しぶりです。いつもありがとうございます。

電子書籍については、今は過渡期における混乱だと思っているんです。作家も、今までと同じように、いや、今まで以上にお金がきちんと安定的に入ってくれば、理解できるはずなんですよね。どうしても、出版社の上のほうの人達がふっかけられている感じがしてしょうがない。コンテンツをクリエイトする人達にとっては、流通させる媒体の選択肢が増えるだけのことなのに。

はやく収まってくれることを願っています。コメントありがとうございました。Sakak
Posted by Sakak at 2011年12月21日 21:22
手塚治虫が存命なら、逆に、クラウド、タブレット、スマートフォン、電子書籍、ストリーミング、諸々の仕組みを使いその枠を飛び越える、すごい作品やプラットフォームを生み出したのでは。
仏教、禅を背景とするスティーブジョブスとなら
(崇め奉る昨今の記事には辟易していますが)、ともにつぎのピクサーを立ち上げていたかも。
Posted by 水谷 at 2012年01月04日 02:40
水谷さん、コメントありがとうございます。

手塚治虫先生だったら、その可能性ありますよね。。。やっぱり、時代がっていうより、その時代を超えた「人」が、いるかいないか、で、「我々の生活が豊かになるかどうか」、「便利になるかどうか」が決まってくるような気がします。

今年もよろしくお願いします。(Sakak)
Posted by Sakak at 2012年01月04日 07:41
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